システム手帳の復権
デキる男・デキる女が使いこなすファイロファックス等のシステム手帳
システム手帳が静かなブームとなっている。火付け役はベストセラー『一冊の手帳で夢は必ずかなう(熊谷正寿著/かんき出版/2004年3月初版)』。
GMOインターネット株式会社(GMO Internet, Inc.)代表取締役である熊谷氏自身システム手帳マニアだとか。自らの経験に基づいたシステム手帳活用術や仕事術をまとめたのが件の本である。熊谷氏がいわゆる“勝ち組”であるがゆえにシステム手帳の良さを見直す人が増えたのではなかろうか。
システム手帳の復権には『黒皮の手帳(米倉涼子主演/松本清張原作/テレビ朝日系列/2004年10〜12月)』の影響もある...かもしれない。
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システム手帳の第一次ブームは1984年の事。この年英国生まれのファイロファックスが日本に上陸。
それまで日本にはバインダー式の手帳というオーガナイザーが存在しなかった。
当時の日本で手帳と言えば綴じ型の手帳。綴じ型の手帳の代名詞と言えば能率手帳(日本能率協会)。能率手帳は50年を越えるロングセラー手帳である。
綴じ型手帳は携帯性や一覧性経済性に優れているが如何せん綴じ型であるがゆえに間に新しいページを挿入したり差し替えたりはできない。その点をかねてから不満に感じていたユーザーがバインダー式のシステム手帳に飛びついた訳である。中でもファイロファックスのシステム手帳はアメリカのヤンエグに指示されていた事もあって日本のビジネスマンの間で「デキる男」のステータスのように扱われ爆発的に流行した。 |
システム手帳は豊富なリフィルとアクセサリーが“売り”な訳だけれどもしかし様々なリフィルやアクセサリーを詰め込んでいくと得てして重くなる。重くなれば当然のように持ち運びにくい。持ち運びにくければ手帳の意味をなさない。そもそもバインダーのリングのせいで書き込みにくい。
そういう理由でシステム手帳に見切りを付けて綴じ型手帳に舞い戻ったユーザーは少なくなかっただろう。
そんな中1993年になるとAppleがNewton MessagePadをシャープがZaurus(ザウルス)をリリース。1996年にはUS
RoboticsからPilot 1000/5000(現Palm/Pirotの前身)MicrosoftからWindowsCEが登場。データを大量に入れたからと言って重くなる事もなくデータの入れ替えも自由だ。折りしもペーパーレス化が叫ばれるようになった時代である。今度はPDA(Personal
Digital Assistance)が「デキる男」のステータスシンボルとして崇められるようになる。
しかしPDAはファイロファックスのように爆発的に流行する事はなかった。PDAの普及率は今ひとつパッとしないままである。勿論PDAの根強いファンもいるけれども。
この背景の一つには携帯電話の小型化と高機能化又はまたノートパソコンの軽量化があるだろう。アドレス管理やスケジュール管理ウェブブラウジング等は今や携帯電話で間に合うし使い勝手だっていい。携帯電話と軽量化されたノートパソコンを使えばもっと使い方が広がる。PDAのサプライヤーがユーザーのニーズを掴みきれていないようにコアなファンを除く一般ユーザーもPDAの使い道を掴みきれていないのだ。
PDAに見切りを付けて綴じ型手帳又はシステム手帳に舞い戻ったユーザーはやっぱり少なくはなかったと思われる。
そして件のベストセラー本である。再びシステム手帳が「デキる男」のステータスを取り戻したと言っても過言ではないだろう。
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